【 薬ダツ! 】 先発医薬品よりも高い後発医薬品が増えてしまったのでここいらで一度取り扱いについてまとめたい

こんにちはC.Cです!

2025年4月の薬価改定において一部の医薬品は、近年の物価高等の観点から薬価が引き上げられジェネリックが先発品の薬価と同額もしくは上回るケースが増えてしまいました。

厚生労働省からもジェネリックに係るリストとして以下の資料をHPにUPしておりますが

正直複雑になりすぎてよくわからなくなってきたので

この記事では後発率の観点からどのように対処していけばよいのかをまとめておきたいと思います。

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後発医薬品調剤体制加算・減算の基準

後発医薬品調剤体制加算・減算の基準には「後発品置換率」と「カットオフ値」を用います。

ざっくりとした計算式は以下の通りです

後発品置換率の計算式

後発品置換率 = 後発医薬品 / 後発品のある先発医薬品 + 後発医薬品

カットオフ値の計算式

カットオフ値 = 後発品のある先発医薬品 + 後発医薬品 / 全医薬品

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後発医薬品調剤体制加算の算定要件【2025年4月現在】

後発品置換率カットオフ値点数
後発医薬品調剤体制加算180%以上50%以上21点
後発医薬品調剤体制加算285%以上50%以上28点
後発医薬品調剤体制加算390%以上50%以上30点
減算50%以下-5点

※以下の条件に当てはまる場合は減算の対象外

・処方箋受付回数が1月に600回以下の場合

・直近1か月の処方箋の受付回数のうち先発医薬品の変更不可の記載がある処方箋の受付回数が50%以上の場合。

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カットオフ値の算出に含める品目リスト

↑見出しをクリックするとPDFが表示されます

ジェネリックの供給不安定な現状の救済措置であり

カットオフ値の算出において分子(後発品のある先発医薬品 + 後発医薬品)に含めても良いとされているリストです。

※後発品置換率の算出には用いない

よってこのリストの記載されている医薬品をつかったとしても含めてしまえばカットオフ値が上がる結果となる

ざっくり言えばリストに記載されているものは計算に含めてしまった方が得になる。

基準値の動き

後発品置換率(不変) = 後発医薬品 / 後発品のある先発医薬品 + 後発医薬品

カットオフ値↑後発品のある先発医薬品↑後発医薬品↑ / 全医薬品↑

診療報酬における加算等の算定対象から除外する品目リスト

↑見出しをクリックするとPDFが表示されます

前述と同じくジェネリックの供給不安定な現状の救済措置であり

後発品置換率の算出において計算に含めなくて良いとされている品目リストです

※カットオフ値の算出には用いない

仮にジェネリックが入荷せず先発を使っている場合は除外してしまった方が得する可能性がある

除外するかはしっかりと計算結果をみて判断した方が良い

基準値の動き

【先発を多く使っていた場合】

後発品置換率↑ = 後発医薬品↓ / 後発品のある先発医薬品↓↓↓+ 後発医薬品↓

カットオフ値(不変) = 後発品のある先発医薬品 + 後発医薬品 / 全医薬品

【後発を多く使っていた場合】

後発品置換率↓ 後発医薬品↓↓↓ / 後発品のある先発医薬品↓ + 後発医薬品↓↓↓

カットオフ値(不変) = 後発品のある先発医薬品 + 後発医薬品 / 全医薬品

その他(各先発医薬品の後発医薬品の有無に関する情報)

↑見出しをクリックするとPDFが表示されます

正直これがもっともややこしいかったのですが、結果を見れば非常に簡単でした。

①、②、③はともかく☆、★、空欄「」の取り扱いが非常に気になりますよね。

各先発医薬品の後発医薬品の有無に関する情報にある数字や★の意味

①:先発医薬品(後発品がない)

②:先発医薬品(後発品がある)

③:後発医薬品

☆:先発医薬品(後発品と薬価が同額もしくは薬価が低

★:後発医薬品(先発品と薬価が同額もしくは薬価が高い

空欄「」:同一成分及び同一剤形区分の品目が全て「基礎的医薬品」の対象となった医薬品

☆:先発医薬品(後発品と薬価が同額もしくは薬価が低い)を調剤した場合

基準値の動き

後発品置換率 = 後発医薬品③(★を除く) / 後発品のある先発医薬品②(☆を除く) + 後発医薬品③(★を除く)

カットオフ値↓= 後発品のある先発医薬品②(☆を除く) + 後発医薬品③(★を除く) / 全医薬品①②③★☆「」↑

★:後発医薬品(先発品と薬価が同額もしくは薬価が高い)を調剤した場合

基準値の動き

後発品置換率 = 後発医薬品③(★を除く) / 後発品のある先発医薬品②(☆を除く) + 後発医薬品③(★を除く)

カットオフ値↓= 後発品のある先発医薬品②(☆を除く) + 後発医薬品③(★を除く) / 全医薬品①②③★☆「」↑

空欄「」の医薬品を調剤した場合

基準値の動き

後発品置換率 = 後発医薬品③(★を除く) / 後発品のある先発医薬品②(☆を除く) + 後発医薬品③(★を除く)

カットオフ値↓= 後発品のある先発医薬品②(☆を除く) + 後発医薬品③(★を除く) / 全医薬品①②③★☆「」↑

結果

☆、★、空欄「」に関しては調剤した場合の基準値はカットオフ値が下がるだけという同じ動きを示します。

以下概要医薬品の取り扱いについてまとめたいと思います

☆:先発医薬品(後発品と薬価が同額もしくは薬価が低い)

・つかってもカットオフ値が下がるだけなので②の先発品よりは使いやすい

・同成分で後発医薬品③があるならできるかぎり切り替える

・後発品に★しかないならどっちを使ってもよいが、このまま☆をつかった方が安い

★:後発医薬品(先発品と薬価が同額もしくは薬価が高い

・カットオフ値が下がるだけなのでわざわざ後発品を使うメリットがない

・同成分で後発医薬品③があるならできるかぎり切り替える

・☆に切り替えたほうが安くなる

「」空欄:同一成分及び同一剤形区分の品目が全て「基礎的医薬品」の対象となった医薬品

・同一成分及び同一剤形区分の品目が全て「基礎的医薬品」となっており先発、後発の概念がなくなっているのでどうしようもない。ただただカットオフ値が下がるだけ

参考サイト

厚生労働省 薬価基準収載品目リスト及び後発医薬品に関する情報について(令和7年4月16日適用)

Data Index 後発医薬品の出荷停止等に伴い算定対象から除外する品目・カットオフ値の算出に含める品目の一覧(2025年4月版)

Gem Med 後発品使用体制加算などのカットオフ値で「分子に一定の医薬品を加えて計算」できる救済特例措置を継続し、対象医薬品を見直し―厚労省

Kakari 後発医薬品調剤体制加算・減算

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